エシカルライフシネマ特集『ミート・ザ・フューチャー』『リファッション』の2作品がDICE+にてレンタル配信開始

エシカルライフシネマ特集『ミート・ザ・フューチャー』『リファッション』の2作品がDICE+にてレンタル配信開始

2023-09-15 00:00:00

2023年6月よりエシカル・ライフ・シネマ特集と銘打って全国公開されている『ミート・ザ・フューチャー~培養肉で変わる未来の食卓~』と『リファッション〜アップサイクル・ヤーンでよみがえる服たち〜』。この2作品のレンタル配信がDICE+で始まった。

『ミート・ザ・フューチャー~培養肉で変わる未来の食卓~』

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本作は、フード・テックの最前線をいく、クリーン・ミート、ピュア・ミートと称される培養肉のスタートアップ企業「アップサイド・フーズ(旧メンフィス・ミート)」のCEO兼共同設立者のウマ・ヴァレティ博士が、培養肉の開発に挑戦する姿を、2016年から2019年まで追いかけたドキュメンタリー。

2050年までに世界の肉の消費量が2倍になると予測され、既に畜産に使われている土地は世界の陸地の半分近くを占め、畜産由来の温室効果ガスは車から排出されるものより多いと言われる今、世界的に注目されているのが「培養肉」だ。従来の畜産業が抱える屠殺という倫理的問題と環境への影響を排除し、動物の細胞から肉を育てるものだという。

本人もベジタリアンであるリズ・マーシャル監督はこう語る。「世界中の人がベジタリアンやヴィーガンになるわけではありません。ですから、従来の肉を作る方法に対する解決策が必要なのです。培養肉は持続可能な社会を目指すテクノロジーによる一つの解決策のように思えます」

 

リズ・マーシャル:監督・脚本家・演出家・プロデューサー

カナダ出身。1990年代から世界中でタイムリーな問題やテーマを取り扱うインパクトのある人物主体のドキュメンタリーの脚本、監督、制作、撮影を務める。なかでも2013 年に絶賛された動物の権利活動家、フォトジャーナリト、作家のジョアン・マッカーサーを特集した映画 『The Ghosts in Our Machine』(2013)や水利権活動家、作家、公人であるモード・バーロウを特集した『Water on the Table』(2010)でよく知られている。本作『ミート・ザ・フューチャー』(2021)は、ウマ・ヴァレティの目を通して、「培養肉」産業の誕生を記録したドキュメンタリー。

リズ・マーシャル監督のインタビュー記事はこちらをクリック!

 

ストーリー

動物を繁殖、飼育、屠殺する必要もなく、本物の肉が持続的に生産される世界。これはもはやSFではなく、身近なところにあります。
この最前線にいるのは、メイヨークリニックで訓練を受けた心臓専門医のウマ・ヴァレティ博士です。
ウマ博士はカリフォルニア州バークレーに拠点を置く人工培養肉製造会社アップサイドフード(旧メンフィス・ミート)の共同設立者兼CEOであり「培養肉」革命に関する主要な人物です。

本作では、ヴァレティと彼のチームを4年間にわたり追跡し、1ポンドあたり18,000ドルの世界初のミートボールから、初めて半分のコストで誕生したチキンフィレまで差し迫るミライの肉「培養肉」の誕生に、消費者の関心を寄せていきます。

業界の在り方をガラリと変える、このタイムリーなソリューションの探求『ミート・ザ・フューチャー』は、動物行動学者であり作家のジェーン・グドールがナレーションを担当し、多くの著名ミュージシャンの作品を手掛けたモービーが音楽を担当します。

公式サイト

 

『リファッション〜アップサイクル・ヤーンでよみがえる服たち〜』

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本作は、衣料や資源を通して持続可能な社会を作ろうとする3人の香港人の挑戦を記録したドキュメンタリーである。

まずフォーカスを当てるのは、香港政府のイノベーション技術委員会から資金提供を受け、理工大学が組織する「香港繊維アパレル研究所(HKRITA)」のCEOエドウィン・ケー。香港の繊維メーカーNOVETEXと共に廃棄衣料からテクノロジーにより水と薬品を使用せず糸にし、新たな服にアップサイクルし、よみがえらせることに挑戦する。続いて2人目は、子供服の古着を販売するネットワークを作る、サラ・ガーナー。3人目は、香港では分別廃棄されていないペットボトルのリサイクルに挑戦するエリック・スウィントン。

世界でも有数の人口密集都市である香港では、毎年地形図が変わるほどゴミの埋立地が増え、社会問題に発展している。消費者の衰えることのない購買意欲に加え、近隣の中国が、他国からの廃棄衣料など廃棄物の輸入を禁止しているのが大きな原因だ。

社会を『reFashioned(作り直す)』というテーマについてヒントを与えてくれる本作。私たち一人ひとりが未来のために今できることを、さまざまな角度から教えてくれている。

 

ジョアンナ・バウワーズ:監督・脚本家・プロデューサー


英国出身。香港を拠点に活躍。「私たちの世代は皆、ファストファッションがいかに問題であるかを認識していなかったので、ファストファッションを消費する世代の人々と同じ罪を背負っています。私たちは今、サステナビリティをより意識するようになり、ファッションブランドも同じように意識するようになりました。まず、何が問題で、どのような解決策があるのかを知ってもらいたいのです。私たちの映画を観た後、もしあなたが服の買い方や扱い方を見直すとしたら、それはとても大きなことです」

ジョアンナ・バウワーズ 監督インタビュー記事はこちらをクリック。

 

ストーリー

HKリタ(香港繊維アパレル研究所)のエドウィン・ケー(Edwin Keh)と彼の研究チームは、綿とポリエステルなどの混紡織物のリサイクルを機械で行う、画期的な新技術を開発しました。

エドウィンは過去50年間、香港で唯一の新しい繊維工場のグランド・オープンに成功しました。そして、その技術を輸送用コンテナに収まるように小型化することに意欲的に取り組んでいます。この技術が軌道に乗れば、次世代の消費者へのサンプルとなります。衣料のアップサイクルはファッション業界に革命を起こすポテンシャルがあるのです。そんなエドウィンですが、家庭人としての役割とリーダーとしての役割のバランスをとることには苦労もあるようです。

ファッションバイヤーのサラ・ガーナーが、高級子供服の古着を販売するオンライン・プラット・フォーム「Retykle」を創業した理由は、成長の早い子供がすぐに同じ服を着られなくなるという母親としての経験からです。香港で商業的成功を収めるために、サラは中華圏の伝統的な古着への偏見を乗り越える必要がありました。会社の規模を拡大し、新しい市場へ進出するため、サラはそれに相応しいCTO(最高技術責任者)を雇うことで技術的な欠点を克服しようとします。彼女は常に失敗と成功の狭間でもがいています。

「私たちは私たちの廃棄物に溺れている」とエリック・スウィントンは言います。ノベルティグッズ業界で働いていたエリックは、どれだけの使い捨てプラスチックが埋立地に直行しているかに衝撃を受け、社会的企業である「Vcycle」を創設しました。この草の根運動の目的は、ごみ回収業の高齢者に公正な賃金を支払い、ペットボトルを回収して織物などにアップサイクルすることで、香港のプラごみ問題と社会問題を同時に解決することです。

エリックは市全体で10トンのペットボトルを集めるキャンペーンを始めますが、経済的、物流的な問題に悩まされ、達成できずにいます。彼は香港ではペットボトルを糸に変えることができないことに気づき、ペットボトルを輸入してくれる国を見つけるためにアジア中を必死に探します。時間とお金が尽きてゆくなか、エリックは新しい起業家が彼の仏教的な信念に賛同してくれることを願っています。

公式サイト

エシカル・ライフ・シネマ特集予告編

 

『ミート・ザ・フューチャー~培養肉で変わる未来の食卓~』

監督:リズ・マーシャル
音楽:モービー
ナレーション:ジェーン・グドール
出演:ウマ・ヴァレティ、ニコラス・ジェノベーゼ、エリック・シュルツ、ケーシー・カーズウェル、ダニエル・デスメット、マシュー・レオン、マイケラ・ウォーカー、ムルナリ二・パルヴァタネニ、ブルース・フリードリヒ、アマンダ・リトルほか

2020/カナダ/84分/英語・ヒンディー語/原題:MEAT THE FUTURE

配給・宣伝:アップリンク
©︎2021 LizMars Production Inc.27

 

『リファッション〜アップサイクル・ヤーンでよみがえる服たち〜』

監督:ジョアンナ・バウワーズ
プロデューサー:ケイト・フレミング・デイヴィス
音楽:ホー・リン・タン
出演:エドウィン・ケー、サラ・ガーナー、エリック・スウィントン、ヴァネッサ・チョン、ロナ・チャオ、エリック・バン

2021/香港/84分/英語・北京語・広東語/原題:reFashioned

配給・宣伝:アップリンク
©CHEEKY MONKEY PRODUCTIONS ASIA LTD 2021