『彼女たちの革命前夜』全世界で1億人が熱狂した1970年の「ミス・ワールド」で、実際に起きた大騒動を描く
「ミス・ユニバース」「ミス・インターナショナル」と並び、世界三大ミスコンテストの一つ「ミス・ワールド」で実際に起こったハプニングを映画化した本作。女性の地位向上に向けて立ち上がる若き女戦士たちの物語である。
テレビが娯楽のメインだった1970年当時、全世界の約1億人もの人々が熱狂していた「ミス・ワールド」を舞台に、各国の出演者、イベントの主催者、その開催を阻止しようとする主人公サリーらの、それぞれの思惑が交錯する様を見事に描き出した群像劇だ。
女性解放運動の旗手でなくとも、そして女性でなくとも、気づくとどこかで追体験を逃れられない、そんな絶妙な作りになっている。それほど多くの感情の糸が絡み合う。そして私たち観客は、どの立場も理解できるがゆえの、割り切れない思いの狭間で揺れ動くことになる。
ミス・ワールドの開催を阻止しようと活動する主人公のサリーを演じたのは、『はじまりのうた』のキーラ・ナイトレイ。サリーの盟友ジョーには『ジュディ 虹の彼方に』のジェシー・バックリー、ミス・ワールドの代表の一人でミス・グレナダのジェニファーには『女神の見えざる手』のググ・バサ=ローが起用され、『サード・デイ 〜祝祭の孤島〜』で知られるフィリッパ・ロウソープが監督を務める。
印象に残るのは、地位向上のために奮起する彼女たちの若さ、迷い、苛立ち、信念。そして何より、大元のストーリーを実人生として生きた女性たちの、今現在の姿だ。
ストーリー
1970年、ロンドン。
学問をやり直すため大学に入学をしたサリーは、女性解放運動の活動家であるジョーに出会う。
彼女が所属する団体ではミス・ワールドを阻止するための計画を練っていた。
その頃、ミス・ワールドの主催者は開催に向けた準備を進めており、司会者にはアメリカのコメディアンであるボブ・ホープを起用し、世界各国からは出演者が続々と集結していた。
カリブ海の島国グレナダから参加したジェニファーは自身の夢を叶えるために出場をしたが、白人の出場者ばかりに注目が集まる状況に複雑な心境でいた。
それぞれの想いが交差をする中、ついにミス・ワールドの当日を迎える……!
主演キーラ・ナイトレイ インタビュー
フィリッパ・ロウソープ監督インタビュー
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フィリッパ・ロウソープ監督
イギリス生まれ。ドキュメンタリー作品の監督としてキャリアをスタートし、その後TVドラマおよび映画の世界へ。監督を務めた英BBCのTVドラマ「コール・ザ・ミッドワイフ ロンドン助産婦物語 クリスマス・スペシャル」(12)で、英国アカデミー賞監督賞を受賞。同じく監督を務めたTVミニシリーズ「Three Girls(原題)」(17)は、監督賞とミニシリーズ賞を含む、英国アカデミー賞5部門を受賞し高い評価を受ける。英国アカデミー賞監督賞を受賞した女性は、ロウソープのみである。その他の監督作は「ブーリン家の姉妹」(03)、「ザ・クラウン (シーズン2)」(17)、「サード・デイ 〜祝祭の孤島〜」(20)など。
『彼女たちの革命前夜』予告編
公式サイト
6⽉24⽇(⾦) kino cinéma横浜みなとみらい、立川髙島屋S.C.館・天神、アップリンク京都、ほか全国順次ロードショー
監督:フィリッパ・ロウソープ
出演:キーラ・ナイトレイ、ググ・バサ=ロー、ジェシー・バックリー、レスリー・マンヴィル、リス・エヴァンス、グレッグ・キニア
2019年|イギリス|英語|107分|カラー|シネスコ|5.1ch|原題:MISBEHAVIOUR|字幕翻訳:平井かおり|G
提供:木下グループ 配給:キノシネマ
© Pathé Productions Limited, British Broadcasting Corporation and The British Film Institute 2019