『息子の面影』20年サンダンス映画祭観客賞と審査員特別賞受賞、メキシコのフェルナンダ・バラデス監督による衝撃作

『息子の面影』20年サンダンス映画祭観客賞と審査員特別賞受賞、メキシコのフェルナンダ・バラデス監督による衝撃作

2022-05-19 12:00:00

2020年、メキシコのフェルナンダ・バラデス監督が無名のキャストを起用して撮影した本作。メキシコ北部の風景を美しく切り取りつつ、今なおメキシコに残る貧困問題をはじめとした様々な社会問題を鋭く描き出している。

サンダンス国際映画祭で観客賞と審査員特別賞、さらにゴッサム・インディペンデント映画祭外国語映画賞、ロカルノ国際映画祭観客賞、サン・セバスチャン国際映画祭ホリゾンテス・ラティーノ部⾨最優秀作品など世界中の映画祭で受賞の実績を誇る。米映画評論サイトRotten Tomatoesでは99%フレッシュを記録。世界のシネフィルからも多くの支持が集まった。

メキシコの田舎の荒涼たる大地に、太陽が美しい光と影を落としながら物語は展開してゆく。映像の美しさや抑制の効いた対話、秀逸なストーリー展開が、主人公の運命の壮絶さを際立たせている。加えて本作は、貧困、誘拐、麻薬カルテルとの戦いなどいくつもの現実の社会問題を内包するがゆえ、全世界の人々の心に美しくも重く、哀しく、凄まじい衝撃として響いたようだ。

  • Rotten Tomatoes:アメリカ映画評論サイト。肯定的レビューが60%以上の場合は「レビュアーの大多数がその映画を推奨した」として“fresh(フレッシュ=新鮮)”、 60%未満の場合は “rotten(ロッテン=腐敗)”の格付けがされる。

 

 

ストーリー

メキシコの貧しい村に暮らすマグダレーナ(メルセデス・エルナンデス)。

貧困から抜け出すため仕事と夢を求めたマグダレーナの息子は、友⼈とアメリカへ向けて旅⽴つが、そのまま消息を絶ってしまう。

多くの若者が国境を越えようとして命を失うことが多い中、マグダレーナは息⼦を探すために⼀⼈、村を出発する。

やっとの思いで得た情報を頼りに、ある村へと向かうマグダレーナは、道中で息⼦と同じような年齢の⻘年ミゲルに出会い、彼が母親を探していることを知る。

息子と母、それぞれが大切な存在を探している二人は共に旅を始める。

 

 

『息子の面影』予告編

 

公式サイト

 

5月27日(金) ヒューマントラスシネマ有楽町、新宿武蔵野館、アップリンク吉祥寺ほか全国ロードショー

 

監督:フェルナンダ・バラデス
脚本:アストリッド・ロンデロ、フェルナンダ・バラデス
キャスト:メルセデス・エルナンデス、ダビッド・イジェスカス、フアン・ヘスス・バレラ

2020年/メキシコ・スペイン/スペイン語/日本語字幕/カラー/99分/シネスコ/原題:Sin Señas Particulares/

配給:イオンエンターテイメント

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