『再:生成 相原信洋 Re:GENERATION Nobuhiro Aihara 1980-2008』DICE+にて独占配信

『再:生成 相原信洋 Re:GENERATION Nobuhiro Aihara 1980-2008』DICE+にて独占配信

2022-09-08 12:10:00

日本を代表する個人アニメーション作家、相原信洋[1944〜2011]。精緻なドローイングとサイケデリックな色彩によって混沌とした世界を描き出し、現在活躍するアニメーション作家たちに大きな影響を与えた相原の作品の中から、サイケデリアが拡張されていく1980~2008年の19作品を、デジタルリマスター版でお届けする。

プログラム① Animated Psychedelia Ⅰ[1980-1991](8作品、45分)

『水輪 カルマ2』(4分、1980年)
抽象的な形態が展開する、描画によるアニメ。作中の楽曲は喜多郎による『朝の祈り』。

『リンゴと少女』(7分、1982年)
古い農村の家屋の様々な場所に、リンゴをモチーフにした抽象的なアニメを投影し、再撮影する。

『S=13』(5分、1984年)
抽象的な線の運動と、リンゴのモチーフを組み合わせたアニメ。

『逢魔が時』(4分、1985年)
作家特有のサイケデリック・アニメの世界を確立したといえる驚異的な作品。混沌と猥雑さが増殖する。

『映像(かげ)』(8分、1987年)
現実の手の影と、描かれた(影としての)手のイメージが、激しい明滅のなかで交差する代表作。

『とんぼ』(7分、1988年)
とんぼをモチーフとした抽象アニメと、複雑に多重露光された野原の風景と女性の裸身が重なり合う。

『GAVORA』(5分、1989年)
眼球などをモチーフとして展開する、鬼気迫るサイケデリック・アニメ。

『LINE』(5分、1989~1990年)
森の中の小川や京都の街を流れる鴨川の風景と、そこから着想された抽象アニメが併置される。

プログラム② Animated Psychedelia Ⅱ[1992-2008](11作品、45分)

『鴉』(5分、1992年)
カラスをモチーフとした描画と、コマ撮りによる京都の風景を併置し、更にカラーフリッカーを重ねて不穏な空気を表現した怪作。テープ・コラージュは大野松雄が担当。

『SPIN』(4分、1993年)
繊細な線画が展開する、緊張感のある抽象アニメ。作中で使用される楽曲は、現代音楽家の中村滋延が担当。

『気動』(4分、1994年)
『SPIN』と同じく、繊細な線画による抽象アニメ。単色バージョンとカラーバージョンが存在する。作中で使用される楽曲は、前作と同じく中村滋延が担当。

『耳鳴り』(5分、1995年)
耳や身体の各部位をモチーフとした描画が展開する、色彩鮮やかなサイケデリック・アニメ。

『RAIN―MEMORY OF CLOUD. 1』(4分、1996年)
不定形なインクの滲みから開始され、混沌の度合いを増しながら展開するサイケデリック・アニメ。

『YELLOW FISH』(4分、1998年)
山頂から望む雲海の風景や、チベットの寺院の蝋燭などの映像と、混沌としたサイケデリック・アニメが併置される。

『THE THIRD EYE』(5分、1999年)
不定形な色彩の蠢きから始まり、指をモチーフとしたサイケデリック・アニメが展開してゆく。本作の作画の緻密さは、特筆に値する。

『WIND』(5分、2000年)
写真家である鈴鹿芳康によるピンホールカメラの写真から開始され、漆黒の空間の中を、緻密な抽象アニメが展開してゆく。

『MEMORY OF RED』(3分、2004年)
とんぼをモチーフとした抽象アニメにフロッタージュによるテクスチャを重ねた作品。

『LOTUS』(3分、2007年)
鮮やかな色彩のサイケデリック・アニメ。

『ZAP CAT』(3分、2008年)
サイケデリック・アニメの完成形。個人作品としては、最後のフィルム作品になる。