【MyFFF2023】愛の記念に

※クラシック作品

姉のキャスティングオーディションに同行していたところをモーリス・ピアラ監督に見出され、本作の主演に抜擢された。当時まだ新人女優だったサンドリーヌ・ボネールだが、15歳の小生意気な少女、シュザンヌが自身の性欲に気付き、受け入れようともがく姿をパワフルに演じている。モーリス・ピアラ監督本人も父親役で登場する本作からは、シュザンヌの家庭の匂いまで伝わってくるようだ。
映画公開から40年を経ても失われないサンドリーヌ・ボネールの清流のような存在感、フランス映画史に残るマスターピースの脚本・演出の魅力を堪能してほしい。

15歳のシュザンヌは、苦い経験を通して、心を伴わない身体だけの関係の方が簡単だと理解する。家族の問題から逃れるかのように、相手をとっかえひっかえ、奔放に男と遊び歩く彼女だが、誰のことも本当に好きにはなれない。ジャックに出会うまでは…。