『ソウルメイト』交錯する2人の女性の人生とかけがえのない魂の絆が描かれた珠玉の友情物語

『ソウルメイト』交錯する2人の女性の人生とかけがえのない魂の絆が描かれた珠玉の友情物語

2024-02-19 11:14:00

「絵画」への愛を通して、交錯する2人の女性の人生と心の機微が綴られた切ない友情の物語。韓国映画によく求められる過剰なサービス精神はほどよく削ぎ落とされ、ノスタルジックな風合いと静けさ、洗練が際立つ美しい映画だ。

第93回アカデミー賞国際長編映画賞にノミネートされた『少年の君』のデレク・ツァンによる単独監督デビュー作かつ話題作となった『ソウルメイト/七月と安生』が、韓国・済州島を舞台に生まれ変わった。

監督には、テレビのドキュメンタリー番組を数多く手がけてきたミン・ヨングン。主人公・ミソ役には、ドラマ「梨泰院クラス」のヒロインでブレイクしたキム・ダミ。親友のハウンには、ドラマ「ボーイフレンド」で注目を集めたチョン・ソニ。Netflixオリジナル映画『20世紀のキミ』のピョン・ウソクが、2人の人生を揺るがすジヌを演じる。

「ソウルメイト」――「親友」と同義で使われることもあるが、ここでは親友や恋人、家族といった概念を超えた、なにかもっと古いつながり、私たちのコントロールの外にある、抗うことのできない運命に支配される関係という意味合いに聞こえてくる。この物語のミソとハウンは、一方的にでなく、互いの人生に影響を与え合い続けた〈ファム・ファタル〉ならぬ、〈アミ(友達)・ファタル〉なのだ。

たとえどんなに親しい人でも、愛し合う恋人でも、別個の肉体である以上、まったく同じ空間を共有し合う(重なり合う)ことは物理的に不可能。1つになりたい、つながりたい、共有したい、と願うのは、叶わないからこその永遠のテーマだろう。

本作は、その物理的には叶わない「他者と重なり合う」状態というのを、そこはかとなく感じさせてくれる。この物語に触れる時はきっと、あなたにとってかけがえのない存在との古く深い魂の絆に思いを馳せることになるだろう。

 

ミン・ヨングン 監督

ミン・ヨングン
監督・脚本
第36回ソウルインディペンデント映画祭で最優秀作品賞、コダック賞、独立スター賞の3冠を獲得し、第15回釜山国際映画祭「韓国映画の今日-ビジョン部門」の監督賞までを受賞した映画『短い記憶』(10)で脚光を浴びる。その他の作品に、短編映画「泥棒少年」(06)などがある。

ストーリー

大好きだった親友は、“秘密”を残して姿を消した――

公募展で大賞に選ばれた「作者・ハウン」という記載だけで応募された絵画。そこに描かれていたのは、高校生のミソだ。ギャラリーの担当者から、ハウンとコンタクトを取りたいと連絡を受けたミソだが、ハウンとは幼い頃に遊んだだけの仲だと語る。ハウンのブログにはミソとの深い関係が綴られているにも関わらず……。

ミソとハウンは小学生からの大親友。性格も価値観も育ってきた環境も正反対だが、唯一の共通点は絵を描くのが好きなことだった。ずっと一緒に生きていくと約束する2人だったが、17歳の夏、ハウンに恋人ジヌができたことで少しずつ気持ちがすれ違っていく。そんな中、ミソは済州島を離れてソウルで暮らすことを決意。しかし、ソウルでの暮らしは精神的にも肉体的にも過酷だった。生きていくだけで必死な日々を過ごしていたミソだが、ハウンには絵の勉強をしながら旅をしていると嘘の手紙を送っていた。それから5年が経ち、再会を果たした2人は、釜山旅行に出掛ける。久しぶりに2人で過ごす時間に気持ちが昂るも、価値観の違いによって大喧嘩に。それを機に、疎遠になっていた16年目のある日、ハウンは忽然と姿を消した。2人だけの“秘密”を残して……。

 

『ソウルメイト』予告編

 

公式サイト

 

2024年2月23日(金・祝) 新宿ピカデリー、アップリンク吉祥寺、ほか全国順次ロードショー

 

監督:ミン・ヨングン
出演:キム・ダミ、チョン・ソニ、ピョン・ウソク

2023|韓国|124分|ビスタ|5.1ch|原題:소울메이트|英題:SOULMATE|字幕翻訳:本田恵子|配給:クロックワークス|映倫:PG12
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