『ボブ・マーリーラスト・ライブ・イン・ジャマイカレゲエ・サンスプラッシュデジタルリマスター』生のレゲエを体験したいならば必見のライブ映画！

2024-02-07 14:35:00

『ボブ・マーリー　ラスト・ライブ・イン・ジャマイカ　レゲエ・サンスプラッシュ』は45年前の1979年7月ジャマイカで行われたライブ・コンサートをドイツの映画監督ステファン・ポールが捉えた作品。

ステファン・ポールはジミー・クリフのコンサートツアーを収めた『ボンゴマンジミー・クリフ』も監督している。

1979年のレゲエ・サンスプラッシュの前年1978年には『ロッカーズ』が公開され、本作の冒頭に出演するバーニング・スピアはその『ロッカーズ』のTシャツを着てステージで歌っている。

本編に収録されているのは、第2回レゲエ・サンスプラッシュから選ばれたボブ・マーリー、ピーター・トッシュ、サード・ワールド、バーニング・スピアの4つのアクトのみ。

ライブの合間に、ドイツ人のポール監督のレゲエに関する解説が入り、レゲエ初心者にとってはわかりやすい構成となっている。往年のレゲエファンにとっては、デジタルリマスタリングされた本編で、彼らの音楽と、そしてライブの合間に挟まれる言葉を肉声で聴けるというのが超貴重な体験だ。

ピーター・トッシュが語る例えば次の言葉。
「音楽は心理学と似ている。心に浸透しない音楽はダメだ。魂や精神や肉体にも。レゲエは精神的な目的と内容を持った精神的な音楽なんだ。スピリチュアル・ミュージックなんだ」

そして、ボブ・マーリーの自宅の庭でのインタビュー。
「レゲエ・ミュージックにはメッセージがある。多くの人が意に反して別の生き方を強いられていて、レゲエはそれを変えようとしてる。いつか必ず変わるはずだ。俺の音楽はルーツ・ミュージックで創造性が大事だ。レゲエはラスタたちが作り出した音楽だ。レゲエには大地の力と人々のリズムがある。それは、人間が動く時のリズムだ」

ガンジャ（大麻）の解説もたっぷりあり、ステージでキメながらライブを行うシーンなど、今では許されないシーンが満載！

45年前のコンサート映画だが、音楽や彼らの言葉に全く古さを感じず、今に通じる映画だ。レゲエファンはもとより、全ての音楽ファン必見の映画だろう。

この5月にはハリウッドメジャーが製作した、ボブ・マーリーの伝記映画が公開される。そちらも楽しみだが、生のレゲエを体験したいならば本作を強くお勧めする。

イントロダクション

３６歳の若さで天国に旅立った、‟反逆”のカリスマ
伝説のライブがスクリーンに蘇る！

差別を嫌い本当の平和を願う、魂の歌声と陶酔のリズム。　
誕生の地ジャマイカ、狂熱のラスト・パフォーマンス。

1979年7月、ジャマイカで開催された第2回レゲエ・サンスプラッシュの模様を収録したライブ・ドキュメンタリー。母国ジャマイカでのラストライブとなった、ボブ・マーリー＆ザ・ウェイラーズ圧巻のパフォーマンスが記録されている。同年4月に実現した、最初で最後の来日公演直後、その熱狂を追体験できるだろう。他には、ピーター・トッシュ、サード・ワールド、バーニング・スピアが出演。ラスタファリアニズムの象徴としてのボブ・マーリー。ドレッドロックス、ガンジャ（大麻）、赤・黄・緑・黒のラスタカラー。貴重なインタビュー映像からは、差別を嫌い、平和を願う、剝き出しのメッセージが溢れている。また当時のジャマイカのスラム街、カラフルで雑多な街並み、混沌とした気だるい風景がスクリーンから匂い立ち、極上のトリップ感を体験できる。さあ、ようこそ、45年前のジャマイカ、狂熱のモンテゴ・ベイ、ジャレット・パークへ！chill out！

“ヤバいリズム”と“刺さるメッセージ”いまこそrebel music［反逆の音楽］レゲエ！

カリブ海の小さな島ジャマイカで生まれたレゲエ・ミュージック。70年代その“ヤバいリズム”はロック界に大きな衝撃を与え、クラプトンやストーンズ等様々なミュージシャンに多大な影響を与えた。そして英国のパンク・ムーブメントともrebel music（反逆の音楽）レゲエは激しく共鳴し合い、鬱屈した当時の若者達をたちまち虜にした。戦争、自然災害、貧困、孤独、未曽有の危機が日常になってしまった現代社会でこそ、“ヤバいリズム”と“刺さるメッセージ”が“永遠の真理”へと導くrebel music（反逆の音楽）それがレゲエ。