『アムリタの饗宴』廃墟空間に空から制服姿の女子高生たちが次々と降ってくる。巨大な節足昆虫が襲ってくる、究極の個人制作アニメ
『アムリタの饗宴』は坂本サク監督による究極の個人制作アニメーションだ。
廃墟空間に空から制服姿の女子高生たちが次々と降ってくる。巨大な節足昆虫が襲ってくる。その巨大昆虫が発する見るものの感覚を切り裂く音。音楽も手がける監督によるサウンドは、映画館の音響設備と暗闇の中でこそ、その演出意図を完璧に味わうことができるだろう。
本作は『アラーニュの虫籠<リファイン版>』のスピンオフ作品で前日譚である。前作と合わせ2本同時公開されるので、たった一人で制作された劇場用アニメの衝撃を映画館で体験してほしい。
坂本サク 監督コメント
4年前、「アラーニェの虫籠」を制作しました。当時は、こんなチャンスをもらえるのは一生に一度くらいだろうと思っていたので、これまでの映像制作の経験で培ったアイデアや技術を、すべてこの作品に置いてくるつもりで作っていました。次回作や今後のために何かを温存するような余裕は自分にはないという覚悟でした。ところが時間が経つと新しい発想が次々と湧いてきました。人間の想像力には限りがないようです。今作では登場人物の三人の女子高生を、魅力的な声優陣が命を吹き込みドラマを盛り上げます。「アラーニェの虫籠」のスピンオフ作品であると同時に、前作を越える表現、新しい挑戦である「アムリタの饗宴」、ぜひご期待ください。
坂本サク
監督・アニメーション・原作・脚本・音楽
1976年東京都生まれ。2000年多摩美術大学グラフィックデザイン科卒業。 短編アニメ『摩訶不思議』(00)、『フィッシャーマン 』(02)が「広島国際アニメーションフェスティバル」に入選、「キリンアートアワード」優秀賞を受賞したのを始め、内外のコンテスト、 映画祭で多数受賞。ロッテルダム国際映画祭など海外の十以上の国際映画祭、フェスティバルで上映される。
2002年よりフリーランスのアニメーション作家として、ショートムービー、TVのタイトル映像や、CM、 PV、映画のVFXの制作、アートディレクション、演出の仕事に携わる。近年は、押井守監督作『イノセンス』のデジタルエフェクト、ドラマ「MOZU」のイラスト&アニメーショ ン、NHK「みんなのうた」の監督、愛媛県松山市PRオリジナルアニメ『マッツとヤンマとモブリさん~七つ の秘宝と空飛ぶお城』『マッツとヤンマとモブリさん2~水軍お宝と謎解きの島々』(ROBOT)などの監督を手がけている。他に、参加作品として、『呪怨』の清水崇監督の監修、『リアル鬼ごっこ』『がっこうぐらし!』の柴田一成監督によるホラー映画『もうひとりいる』のVFX、音楽、 PlayStation3用の人気ソフト『鉄拳タッグトーナメント2』のエンディングムービー制作などがある。
前作『アラーニェの虫籠』で長編映画監督デビュー。アニメ界の世界最高峰アヌシー国際アニメーション映画祭(カンヌ映画祭のアニメ部門が独立)ミッドナイトスペシャル部門・正式上映をはじめ、世界四大アニメ映画祭の一つ、ザグレブ国際アニメーション映画祭では日本映画で唯一、グランドコンペティション長編部門にノミネートされ、さらにジャンル映画祭の殿堂といわれるファンタジア国際映画祭でアニメ最高賞の今敏賞にノミネートされるなど、著名映画祭で続々上映され、大反響を呼んだ『アラーニェの虫籠』(2018年、花澤香菜CV)。「60分以上のハイクオリティ・アニメを一人で制作する」試みは世界的にもほとんど例がなく(しかも一年半という制作期間は前例がない)、アニメーション作家、坂本サクは世界的な注目を集めた。現在、尚美学園大学芸術情報学部専任講師。
ストーリー
女子高生のたまひは、クラスメイトとの下校途中、前方の巨大集合住宅の屋上から、人が飛び降りるのを目撃する。驚いて、施設に足を踏み入れたたまひは、そこで奇妙な気配や、人の視線を感じて……。
5/27 舞台挨拶にて
左から順に、キャストの内田真礼、能登麻美子、MoeMi、坂本サク監督
『アムリタの饗宴』予告編
公式サイト
2023年5月26日(金) シネ・リーブル池袋、アップリンク吉祥寺、アップリンク京都、ほか全国順次ロードショー
Cast
内田真礼 能登麻美子 MoeMi / 花澤香菜(特別出演)
Staff
監督・アニメーション・原作・脚本・音楽:坂本サク
企画・製作・監修・プロデュース:福谷修
製作・配給・著作:合同会社ゼリコ・フィルム
映倫:PG12
2023年/日本映画/上映時間:48分
提供:WEB映画メディア「cowai」(https://cowai.jp/)
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