『Blind Mind』初日舞台挨拶レポート「祖母が盲目だったことなどから着想を得て、物語を膨らませていった」矢野友里恵監督
短編映画『Blind Mind(ブラインドマインド)』の初日舞台挨拶が1月6日(金)にシネマート新宿にて行われ、主演の佐藤寛太、出演の平祐奈、モクタール、脚本・プロデュースの灯敦生、監督の矢野友里恵が登壇した。
(左から灯敦生(脚本・プロデュース)、平祐奈、佐藤寛太、モクタール、矢野友里恵監督)
──企画の経緯について
矢野:仲間と何かやりたかった中で、祖母が盲目だったことなどから着想を得て、物語を膨らませていった。
灯:大学時代の焦燥感の中で、7年前(2015年)に発起した。視覚障害の知人もいたためアドバイスをもらい、作り上げていった。また、佐藤寛太くんとは別作品での共演をきっかけに、当時から主人公の理想のキャストと考えて当て書きしていた。
──撮影時のエピソード
佐藤:どんな役職も関係なく作品づくりに関わっていた。スタッフの多くが監督や灯さんの大学の仲間で、みんなで一つの作品を作り上げていることを実感できて楽しかった。監督が当時友人とシェアハウスしていた部屋でもロケを行ったが、とてもおしゃれだった。
──モクタールのキャスティングについて
矢野:Instagramで見つけ、声をかけた。周囲からも役に合っているという声が挙がった。
モクタール:早口で台詞も多く、苦労もあった。心の瞳で見つめてもらえるような、自分らしいキャラクターを演じられた。
──お客さんに向けて
平:スクリーンで観て欲しい作品。監督が夜なべして作ったパンフレットがおしゃれで充実している内容なので、絶対に買ってください。
矢野:やっとここまで来れたが、お客さんに対してはここからが始まりだと思う。少しでも皆さんのお力を借りて、多くの方に見ていただけたら。
灯:この作品自体が一つの繋がりの始まりであったら嬉しい。
佐藤:仲間と集まって一つの作品をつくって、こんな素敵な劇場で公開できて、こんな贅沢はない。この映画を観て素直に感じたことを誰かに伝えることで、また誰かが観るきっかけになる。(現場は)すごい楽しかったし最高だったが、作品は観てもらう事で完成する。
⽮野友⾥恵監督プロフィール
1994年生まれ。日本大学芸術学部映画学科 映像表現・理論映像コース卒の映像ディレクター。在学中から自主制作の映画、映像制作だけでなく様々な映像制作会社での経験を積む。大学卒業後、在学中より在籍していた映像制作会社にて、企画、制作、ディレクション、編集など多方面で学んだことを活かし活動。その後約1年ロンドンに留学。演劇学校・LAMDAにて演出を学ぶ。2020年Adobe Creative Residency Fundプログラムのクリエイティブメンバーに選出され、Adobeのサポートを受けながら、更にクリエイティブ活動を広げる。
ストーリー
盲⽬の満井祐は、周囲の⼈々と関わりながら⽇常⽣活を送る。 しかし、恋に旺盛な同居⼈・ジェリーと対照的に、⾃分は恋とは無縁だと⾔い切る祐。 ジェリーの⾔う「美しい」がピンとこない。⼀⽅で、SNS インフルエンサーの仲道フミカもまた、その⾔葉の檻に囚われていた̶。
予告編
公式サイト
1月6日(金) シネマート新宿ほか順次公開
1月20日(金)よりアップリンク京都にて公開
監督・編集:⽮野友⾥恵
脚本・プロデュース:灯敦⽣
撮影:武井俊幸 照明:⽥上直⼈、富⾕颯輝
録⾳:柳⽥耕佑 カラリスト:有賀遼
⾳楽:soma デザイン:Rak
出演:佐藤寛太、平祐奈、モクタール、芦沢ムネト、アベラヒデノブ、椿原愛、原あや⾹、平井珠⽣、副島和樹ほか
2021/⽇本/37分/カラー/アメリカン・ビスタ/5.1ch
配給:イハフィルムズ
© 2021Yurie Yano/Atsuki Tomori