『時には昔の話を/森山周一郎 声優と呼ばれた俳優』『紅の豚』ポルコ・ロッソの声で語る戦後テレビ映画史の一部

『時には昔の話を/森山周一郎 声優と呼ばれた俳優』『紅の豚』ポルコ・ロッソの声で語る戦後テレビ映画史の一部

2022-10-21 10:00:00

『時には昔の話を/森山周一郎 声優と呼ばれた俳優』は、宮崎駿監督の『紅の豚』の主人公ポルコ・ロッソ役、そしてテレビドラマ『刑事コジャック』のテリー・サバラスをはじめジャン・ギャバン、チャールズ・ブロンソンの日本語吹替などで独特の低音ボイスを活かし人気を博した2021年2月に亡くなった森山周一郎の半生を辿るドキュメンタリー映画だ。

戦後、まだテレビが生放送だった頃、ドラマも生放送で行われ、録音技術や機器が発達していない為に吹き替えも生収録だった。そうした中、現場ではNGを出さない舞台俳優が多く起用され、森山周一郎もその一人だった。映画は、劇団東芸時代の話、外国テレビドラマの吹き替えの話、『紅の豚』の宮崎駿監督から直接電話がかかってきてキャスティングされた話やポルコ・ロッソの相手役マダム・ジーナの声を務めた加藤登紀子が語るエピソード、森山周一郎が初監督としてパリロケで製作した『幻想のParis』の話。その映画の主題歌を歌っていたLiLico、出演していた中尾彬が語るエピソード。

全編森山周一郎自身がその魅力的な低音ボイスで語る、声優の半生からみた戦後テレビ映画史ともいえる作品だ。

小原正至監督コメント

この作品には森山周一郎という一人の人間の歴史が映し出されています。戦争を経験した幼少期。戦後に舞台を通して入った芸能界。収録無しの一発勝負の生放送ドラマや生放送吹き替えに臨んだ現場の数々。失敗できない実力時代を生き抜き、競争率の高く厳しい世界を森山さんは駆け抜けていきました。俳優であるとともに声優という新しいジャンルを開拓した森山さんの軌跡や想い、そして周一郎の名前の通り、周りを一番に考える男の生き方、後進達に感じる希望、それらを残して伝え続けていきたいという気持ちで本作を作りました。戦後の日本の底力を感じてもらえたり、今まさに俳優・声優を目指している若者達に、力と勇気を持っていただける事を心より願っています。

 

小原正至監督

日仏合作映画『ソラトブマチ』で長編映画デビューし、手描きアニメーション『THE ANCESTOR』や『AYESHA』で東京都知事賞・大阪府知事賞を受賞し、2022年から放送開始の『おかあさんといっしょ』の人形劇『ファンターネ!』のOPアニメーションを手掛け、実写・アニメと表現のジャンルを問わない製作スタイルで活動する。

 

予告編

 

公式サイト

10⽉21⽇(金) アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開

監督:小原正至
プロデューサー:水谷匡宏、米倉稜一朗
音楽:サカノウエヨースケ、PeriTune、近藤真生、CHIAKI
撮影:柳澤公平、水谷匡宏 録音:ショウジタツヤ、宋晋瑞
英語字幕:サミハ・アンワー
宣伝美術・広報:秋山菜津美
予告編ナレーション:金子貴伸
レコーディング:尾立昌典
ナレーターキャスティング・宣伝協力:二村知宏
製作:ベルジネ・タレント・エージェンシー、ベルジネピクチャーズ、プリネッツピクチャーズ、つくるスタジオ、オフィス森山
協力:株式会社アクロスエンタテインメント、株式会社アクロス、ACROSS FRONTIER、J.ボイスタレント・プロフェッショナル・スクール、名古屋市、犬山市、豊島区郷土資料館、新宿歴史博物
出演:森山周一郎、野沢雅子、中尾彬、島本須美、大塚明夫、LiLiCo、加藤登紀子
ナレーション:清都ありさ、白那美アンジュ
エンディングテーマ 「時には昔の話を」 作詞・作曲・唄:加藤登紀子 ピアノ:鬼武みゆき

2022年/日本/107分/DCP

配給協力:神原健太朗、ユーステール
配給:ベルジネ・タレント・エージェンシー

©Seiji Ohara 

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