『てぃだ いつか太陽の下を歩きたい』沖縄石垣島の美しい自然を背景に、生きることに疲れた一人の女性の成長を描いたヒューマンサスペンス
灼熱の太陽と透き通ったエメラルドグリーンの海……ここに、沖縄離島の開放感溢れる風景を存分に活かした映画が誕生した。
監督を務めるのは、TBSの日曜劇場『佐々木夫妻の仁義なき戦い』でドラマ初監督、『天皇の料理番』(2015)で第85回ザテレビジョンドラマアカデミー賞監督賞を受賞し、『ガキ☆ロック』(2014)、『サマーソング』(2016)、『サンゴレンジャー』などを手がけた中前勇児。主人公の女性高橋まどかを演じるのは、『仮面ライダードライブ』シリーズやドラマ「3Bの恋人」などの馬場ふみか。監督の右腕として制作を下支えする鈴木秀人が、役者としてだけでなく、プロデューサーとしても本領を発揮している。
本作は同監督の『サンゴレンジャー』に続く、石垣島を舞台にした映画の第二弾。第14回沖縄国際映画祭特別招待作品でもある。
都会の恋人に裏切られ、人生に絶望したある女性が、逃亡先の石垣島での新たな出会いに励まされ、背中を押されて、徐々に再生していく成長物語。とはいえ一筋縄ではいかず、逃亡してホッとひと息つくのも束の間、彼女の周囲では次々と事件が起こり、ドラマはこれに伴って緊張感を帯びてゆく。石垣島のこの世ならぬ美しい風景を舞台にすることで、犯罪がもたらすサスペンスな非日常も、意外にスッと標準が合う。
そして最後に印象に残るのは、ヒロインの心の傷のすべてを洗い流し、癒し、カタルシスを担う存在として燦然と輝く「美しい海」と「てぃだ」。「てぃだ」とは沖縄の方言で「太陽」のことである。
ただただ黙って命あるものを癒していく海や太陽のように、この映画も、生きることに疲れた大人たちへの鎮魂歌のような優しい余韻を、そっと残してくれる。
ストーリー
末期がんの母を看病しながらコネクターの製造会社の工場で働く高橋まどか(馬場ふみか)は、彼氏からのDVから逃れるため、病気の母も仕事もすべて捨てて、石垣島に逃げることに。
石垣島に到着早々、乗ったタクシーに荷物を持ち逃げされてしまうまどか。
途方に暮れてるところに吉岡里美(中村静香)が通りがかり、助けてもらうことになる。
連れていかれた居酒屋の店長や常連客、その仲間たちが、気落ちしているまどかを元気付けようとダイビングや観光を案内してあげたり、お世話してあげたり。
その温かさに、徐々に石垣島の人に心を開いていくまどかであったが……
しかしそこに待ち受けていたものは……
石垣島マラソンの日、事件が起こる……
まどかは自分の人生をとりもどせるのか?
鈴木秀人 プロデューサーコメント
今回、石垣市協力のもと石垣島マラソンをジャックし、実際に行われてるマラソン大会の中撮影を行いました。
実際のマラソン大会の映像はとても迫力があります。
主人公高橋まどかが、全てを捨てて石垣島に逃げ、島民の暖かさに触れ、自分を取り戻していき、そこにサスペンスが加わってくるスリル感を楽しんでもらえたらと思います。
石垣島の素晴らしい風景も見どころの一つです。
石垣島ならではのエメラルドグリーンの海、サンゴやマングローブ、離島ならではの人の温かさ、心を癒してくれる風景の中で、いまだ撮影されたことのないサスペンスストーリーが繰り広げられます。まさに石垣島初のヒューマンサスペンス映画です。
『てぃだ いつか太陽の下を歩きたい』予告編
公式サイト
2022年9月2日(金) シネ・リーブル池袋、アップリンク京都、ほか全国ロードショー
馬塲ふみか
中村静香 青柳翔 武田航平 今泉佑依 仁科貴
伊藤かずえ 温水洋一 モロ師岡 鈴木秀人
米野真織 黛英里佳 上田眞央 真嶋大智 呉島英男
監督: 中前勇児
プロデューサー: 鈴木秀人 アソシエイトプロデューサー: 塩澤清俊 脚本:印東由紀子 主題歌:「アナタヲ思ウ」naggy
撮影:斑目重友 照明:川里一幸 録音:田中慎太郎 編集:阿部裕生 効果:矢部公英
美術:池淵功寛 衣装:百井豊 メイク:堀たえこ 助監督:吉田大蔵 現地コーディネータ:紫垣雅一/ 久原正人/ 前津秀一郎(石垣市観光交流協会)
企画・製作: 手力プロダクション 配給:エムエフピクチャーズ
協力・ 沖縄県石垣市/石垣市観光交流協会/中野区観光協会
特別協賛:八重泉酒造 /七星科学研究所/ オクタゴン/ ホームリーシオザワ
2022年/日本/シネスコ/DCP/98min/ステレオ ©2022年手力プロダクション