『フォーエバー・チャップリン ~チャールズ・チャップリン映画祭~』の公開を記念し、アップリンク京都で舞台挨拶を開催

チャールズ・チャップリン没後45年にあたる今年2022年11月3日(木・祝)よりチャップリンの代表作を一挙上映する『フォーエバー・チャップリン ~チャールズ・チャップリン映画祭~』が開催中。
アップリンクでは、アップリンク京都にて2022年12月30日(金)より開催が決定している。

今年の5月、カンヌ国際映画祭の開会式にサプライズ登場したウクライナのゼレンスキー大統領は、チャップリンの『独裁者』を引き合いに「独裁者は破れると確信しています。私たちは1940年の時のような言葉を聞かなければなりません。スクリーンから聞こえてくる自由な世界の言葉です。私たちの時代の映画が沈黙していないことを示す、新たなチャップリンが必要です」とスピーチをし、満場の観客のスタンディングオベーションが起きた。本作に込められたチャップリンのメッセージは時を経てもなお今を生きる私たちの心に響いてくるのだ。

今回の映画祭ではこの『独裁者』を含む、チャップリンの代表作の長編10本全てをデジタル・リマスター版で初めて一挙上映される。特に、『キッド』『サーカス』の2本は初の4K デジタル・リマスター上映となるため、チャップリン映画のファンの方はもちろん、チャップリン映画未経験の方も、劇場で最高の画質と共にチャップリンからのメッセージを受け取ることのできる絶好の機会である。

『フォーエバー・チャップリン ~チャールズ・チャップリン映画祭~』の公開を記念し、アップリンク京都では舞台挨拶が開催される。
サイン会も予定しているため、この機会にぜひ訪れてみてはいかがだろうか。

【日時】
12月30日(金)『独裁者』9:45の回 ※予告なし(上映 舞台挨拶)
1月7日(土)『街の灯』12:00の回 ※予告なし(上映 舞台挨拶)

【ゲスト】
大野裕之さん(日本チャップリン協会会長/脚本家)

※登壇者は予告なく変更となる場合がございます。予めご了承ください。

【料金】
通常料金
※各種ご招待券、株主ご招待券、無料券の使用不可

詳細はこちらをクリック

 

【映画祭詳細】
タイトル:『フォーエバー・チャップリン~チャールズ・チャップリン映画祭~
会期・会場:公式サイトの劇場情報ページをご覧ください
公式サイト:https://movies.kadokawa.co.jp/forever_chaplin/

 

予告編

 

■上映作品

『キッド』

ひょんなことで捨て子を拾ったチャーリー。貧しいなかでも赤ん坊を懸命に育て、5年の歳月が過ぎた。一方、キッドを捨てた母は、今や成功した歌手となり、かつての過ちを悔いて慈善に励んでいた。そんなある日、キッドを孤児院へと連れていくために、冷酷な役人が訪れる――「ほほえみと、おそらくは一粒の涙の映画」という冒頭字幕の通り、爆笑の後にほろりとさせられる初期の代表作。チャップリンと愛くるしい名子役ジャッキー・クーガンの名コンビで、血のつながりを超えた親子の絆をユーモアと愛情たっぷりに描き上げた。極貧のなか、何度も孤児院に入れられたチャップリンの幼少時代の経験が反映された本作は、史上初めて世界中で大ヒットした映画となり、文字通り全世界を笑いと涙に包んだ。

1921年/アメリカ映画/本編53分/スタンダード・サイズ/モノクロ/原題:THE KID

『巴里の女性』

フランスの片田舎にいたマリーは、恋人のジャンとパリに駆け落ちする約束をした。しかし、駆け落ちの夜、父親が急逝したジャンは駅に行けず、何も知らないマリーは失意のなか一人汽車に乗る。1年後、有閑紳士ピエールの愛人となって贅沢な暮らしをしているマリーは、ある晩、パリに出てきていたジャンと偶然再会する――喜劇王チャップリンが初めて手がけたシリアス・ドラマにして、長年のヒロインだったエドナ・パーヴァイアンスに捧げた〈運命のドラマ〉。監督に徹したチャップリンは映画作家としての天才を遺憾なく発揮し、サイレント映画の〈光と影〉の表現だけで、すれ違う男女の心の機微を描き切った。後の監督たちに多大な影響を与えた、映像の美を極めた名品。

1923年/アメリカ映画/本編81分/スタンダード・サイズ/モノクロ/原題:A WOMAN OF PARIS

『黄金狂時代』

ゴールド・ラッシュに涌くアラスカ。一擢千金を求めてやってきた放浪紳士チャーリーは、猛吹雪に見舞われて指名手配中の凶悪犯の山小屋に迷い込む。そこに、金絋を発見したビッグ・ジムも転がり込んでくる。やがて、小屋に閉じ込められた3人は猛烈な飢餞に苦しむ―― 厳しい自然を前にした人間の無力さ、黄金を求める欲望、飢えとの闘い、そして憧れの女性への恋……白い雪山を背景に人間そのものを浮き彫りにして描いた傑作。空腹に耐えかねて靴を食べるシーンや、ロールパンのダンス、断崖絶壁で揺れる山小屋など、映画史上に輝く名場面の連続!喜劇王チャップリンの至芸で紡ぐ、喜劇と悲劇を超えた壮大な人間ドラマ!

1925年・1942年/アメリカ映画/本編72分/スタンダード・サイズ/モノクロ/原題:THE GOLD RUSH

『サーカス』

スリと間違われて警官に追われ、サーカス団に迷い込んだチャーリー。警官との追いかけっこがサーカスのお客に大受けして、そこで人気の道化となる。チャーリーは、ブランコ乗りの少女に恋をするが、彼女は綱渡り師に思いを寄せていた。そこで、チャーリーは少女の気を引くために、危険な綱渡りに挑戦する――これぞチャップリンのパントマイム芸の真骨頂! ライオンの檻に閉じ込められるシーンから、高所での綱渡りシーンまで、命がけのギャグはすべてスタント・特撮なし、身体を張った名人芸!チャップリン作品随一の爆笑作にして、愛する人のために奮闘し身を引くチャーリーのほろ苦い哀愁も描く。第1回アカデミー賞®特別賞を受賞した、スラップスティック喜劇の集大成!

1928年/アメリカ映画/本編72分/スタンダード・サイズ/モノクロ/原題:THE CIRCUS

『街の灯』

盲目の花売り娘に恋をした放浪者チャーリーは、彼女を助けるために懸命に慟く。やがて、チャーリーから貰ったお金で手術をして目が見えるようになった娘は、ある日ぼろぼろの放浪者に出会う―― チャップリンは、本作の製作に3年もの月日をかけ、笑いと涙、そして冷徹な社会批評を残酷なまでに美しい愛の物語に盛り込んだ。爆笑のボクシング・シーンなど名シーンの連続に、チャップリン自身が作曲した美しい音楽。そして、映画史上もっとも感動的と言われる、あのラストシーン。もはや、どんな言葉も必要ない。チャップリンのすべてがここにある。

1931年/アメリカ映画/本編86分/スタンダード・サイズ/モノクロ/原題:CITY LIGHTS

『モダン・タイムス』

工場での非人間的な労働のために正気を失くしてしまったチャーリー。同じ頃、父を失った少女は微罪のために逮捕される。二人は人間らしい自由を求めて、手を携えて懸命に生活を始めるが—1936年の時点で、機械文明の非人間性を予言した問題作にして、チャップリン映画のなかでも最高におかしい傑作コメディ。チャーリーが巨大な歯車に巻き込まれる象徴的なシーン、輝くばかりに美しいポーレット・ゴダード、チャップリンが初めて肉声を聞かせた「ティティナ」の歌、そしてチャップリン作曲の名曲「スマイル」に乗せて、二人が歩き去っていく伝説的なラストシーン。現代社会の不条理のなかでも、あくまで自由を求め希望を胸に放浪する、チャップリンの代表作!

1936年/アメリカ映画/本編87分/スタンダード・サイズ/モノクロ/原題:MODERN TIMES

『独裁者』

独裁者ヒンケルと瓜二つのユダヤ人の床屋。ヒンケルが世界征服の狂気に憑かれて隣国への侵略を進めるなか、ひょんなことから床屋は独裁者と間違われて、大群衆を前に演説をしなければならないことになる――世界でもっとも愛された喜劇王ともっとも憎まれた独裁者は、わずか4日違いで生まれた。本作は、ヒトラーの全盛期に、チャップリンが笑いを武器に真っ向から立ち向かった問題作。狂気に憑かれた独裁者が地球儀と戯れるダンスシーンや床屋の髭剃りの爆笑シーンなど、映画史に残る数々の名場面!自由と平和を呼びかけるラストの感動の演説は、時代を超えて今も響き渡る。

1940年/アメリカ映画/本編125分/スタンダード・サイズ/モノクロ/原題:THE GREAT DICTATOR

『殺人狂時代』

不況のために銀行をクビになったヴェルドゥは、金持ち女性を次々と誘惑して命と財産を奪う<仕事>を始める。やがて、恐るべき犯罪が露呈した時、ヴェルドゥは法廷でシニカルなメッセージを残して断頭台に向かう――戦争による大量殺人を告発したブラック・コメディにして、放浪紳士の扮装を脱ぎ捨てて洗練された紳士を演じた異色作。当時、戦勝に涌くアメリカでは猛烈なバッシングを受け、チャップリンはその後事実上国外追放される憂き目にあう。だが、本作は、現代への警鐘とも言える痛烈な反戦メッセージもさることながら、新境地を開いたチャップリンのスタイリッシュなユーモアと洗練を極めた名演出が堪能できる傑作コメディだ。

1947年/アメリカ映画/本編124分/スタンダード・サイズ/モノクロ/原題:MONSIEUR VERDOUX

『ライムライト』

落ちぶれた老芸人カルヴェロは、自殺をはかったバレリーナのテリーを助ける。彼の励ましで再び舞台で踊れるようになったテリーは、二人の幸せな未来を夢見るが、カルヴェロは人生の舞台から退場しようとしていた――チャップリンの原点であるロンドンの大衆演劇を舞台に、無償の愛を描いた名作。「人生に必要なのは、勇気と想像力……そして少しのお金」をはじめ名台詞の数々、無声映画時代のライバルのバスター・キートンとの共演で見せる至芸、そして誰もが涙する感動のラストシーンまで、まさにチャップリンの映画人生の集大成だ。のちにポップソングとしても大ヒットした「テリーのテーマ」などチャップリン作曲の映画音楽は、アカデミー賞®作曲賞を受賞した。

1952年/アメリカ映画/本編138分/スタンダード・サイズ/モノクロ/原題:LIMELIGHT

『ニューヨークの王様』

革命を逃れて「自由の国」アメリカに亡命してきたシャドフ国王。ひょんなことから出席したパーティーの様子が隠しカメラでテレビ放送され、CMタレントとして人気者になってしまう。だが、共産党員の息子と知り合ったことから、反共主義のヒステリーに巻き込まれていく―戦勝に沸くアメリカ政府は、「平和の煽動者」たるチャップリンを事実上、国外追放にした。本作は、チャップリンから「不自由の国」アメリカヘの抱腹絶倒のしっぺ返しだ。大御所の地位に安住することなく、67歳にして軽やかにギャグを繰り出し、現代文明の不条理を鋭く風剌!名匠ロッセリーニ監督は「これぞ自由人の映画」と絶賛した。息子のマイケルが悲劇のルパート少年を好演!

1957年/イギリス映画/本編105分/スタンダード・サイズ/モノクロ/原題:A KING IN NEW YORK

●チャップリン・レヴュー
 ~1959年にチャップリン自身が過去の3本の短編をまとめ、音楽を作曲し、再編集した作品~

『犬の生活』

放浪者チャーリーと野良犬、そしてキャバレーの薄幸の歌手エドナ・・・・・社会の底辺に生きる弱者たちが身を寄せ合って生きていく様を描く

『担へ銃』

戦場の名もなき兵士たちの悲哀から作り上げた抱腹絶倒の喜劇

『偽牧師』

脱獄囚が牧師に化けて大騒動を繰り広げる爆笑作

●短編(長編作品と併映予定)

『サニーサイド』

牧歌的な田園喜劇ながら、天才ダンサー・ニジンスキーに激賞された 見事なダンスをチャップリンが披露

『一日の行楽』

小市民家族の休日をユーモラスに描く

『のらくら』

チャップリンが金持ちと放浪者の二役を演じて、 ゴルフ場で大騒動を巻き起こす爆笑作

『給料日』

労働者の悲哀をテンポのいいギャグで描く

©Roy Export SAS