『和の匠・美術監督 池谷仙克の映画』特集上映 10月7日(金)~10月27日(木)までアップリンク吉祥寺にて開催

怪獣映画から実相寺や清順、寺山などの映画美術を手掛け、和の匠と呼ばれた映画美術の巨匠池谷仙克(いけやのりよし)の特集上映を本日10月7日(金)よりアップリンク吉祥寺にて開催する。

上映期間中にはゲストに寺田農さん、樋口尚文さん、榎戸耕史さんをお迎えしてのトークショーも開催。また貴重なデザイン画、セット設計、絵コンテ、スケッチ、ミニチュアなど池谷仙克の手掛けた美術作品の展示も行われる。

【特集上映詳細】
『和の匠・美術監督 池谷仙克の映画』
日時:10月7日(金)~10月27日(木) アップリンク吉祥寺にて開催
主催:池谷事務所
上映協力:東宝、リトルモア、表現社、アスミック・エース、ローランズ・フィルム、キングレコード
展示協力:奈良堂

公式サイト

 

池谷仙克


1940年8月31日東京都八王子生まれ。武蔵野美術大学芸能デザイン科に第1期生として入学、在学中に美術監督の成田亨と出会う。卒業後、成田の誘いで円谷特技プロダクションの作品に参加。子ども番組に興味はなかったが、実相寺昭雄監督の「ウルトラマン」第15話(66〜67)の試写後、クオリティーの高さに驚き、特殊美術助手として同作品に関わる。「ウルトラセブン」(67~68)では後期から怪獣とセットのデザインを兼務する。70年に実相寺監督の長編映画第1作『無常』で初めて本編の美術監督を任され、映画デビュー。以降は実相寺作品のほとんどの美術を任される。篠田正浩監督の『写楽』と『瀬戸内ムーンライト・セレナーデ』で日本アカデミー賞最優秀美術賞を2度受賞。数々の映画やテレビ、舞台、CM、MVの世界を縦横無尽に行き来し、作品ごとの世界観を引き出して具現化する仕事を何よりも愛していた。2016年10月25日、76歳没。

 

■上映作品

『無常』

日本のエロティシズムと無常感に迫る実相寺昭雄監督と池谷仙克の長編映画デビュー作!
第23回ロカルノ国際映画祭金豹賞受賞。

監督・製作 : 実相寺昭雄
脚本 : 石堂淑朗 撮影 : 稲垣湧三 
美術 : 池谷仙克 音楽 : 冬木 透
出演 : 田村 亮、司美智子、佐々木 功、岡田英次
実相寺プロダクション+日本アート・シアター・ギルド作品

1970年/モノクロ/144分/初DCP化上映/+R18

『さらば箱舟』

マルチな才能で時代を駆け抜けた寺山修司が死生観と滅びゆく文化を描く問題作!
第38回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品。
第36回ベルリン国際映画祭フォーラム部門出品。

監督 : 寺山修司 
脚本 : 岸田理生、寺山修司
撮影 : 鈴木達夫 美術 : 池谷仙克 音楽 : J・A・シーザー
出演 : 山崎 努、小川真由美、原田芳雄、天本英世
劇団ひまわり+テラヤマワールド+日本アート・シアター・ギルド作品
配給 : 東宝

1984年/カラー/127分/DCP

©︎1984 劇団ひまわり/テラヤマワールド/東宝

『夢二』

『ツィゴイネルワイゼン』『陽炎座』に続く鈴木清順監督の “大正浪漫3部作” 完結編 贅沢が炸裂する美しさ!
第44回カンヌ国際映画祭ある視点部門出品。

監督 : 鈴木清順 脚本 : 田中陽造
撮影 : 藤沢順一 照明 : 上田成幸 美術 : 池谷仙克
出演 : 沢田研二、坂東玉三郎、毬谷友子、原田芳雄 荒戸源次郎事務所 作品
配給 : リトルモア

1991年/カラー/128分/初DCP化上映

©︎ 1991

『写楽』

浮世絵界に突如現れた謎の絵師・写楽が天才絵師・歌麿に挑む歴史ミステリー大作!

監督 : 篠田正浩
原作・脚本 : 皆川博子
撮影 : 鈴木達夫 美術 : 浅葉克己、池谷仙克 音楽 : 武満 徹
出演 : 真田広之、フランキー堺、葉月里緒奈、岩下志麻
西友+TSUTAYA+堺綜合企画+表現社+テレビ朝日作品
配給 : アスミック・エース

1995年/カラー/138分/初DCP化上映)

©︎ 1995「写楽」製作委員会

『床屋』特別上映

美術監督・池谷仙克が短編ドラマの演出を手がけた唯一の監督作品を特別上映!

監督 : 池谷仙克
脚本 : 油谷岩夫 撮影 : 中堀正夫
美術 : 富田麻友美 音楽 : 淡海悟郎
出演 : 大杉 漣、新舩聡子、佐藤康治、奥村公延
提供 : ローランズ・フィルム

1992年/カラー/28分/DCP上映