テイラー・スイフトら米最高裁による「中絶は憲法上の権利ではなく、州に規制する裁量を任せる」の判決に対して反対を表明

2022年6月24日米連邦最高裁は、最高裁が1973年に妊娠中絶を女性の権利として認めた判例を覆した。

1970年に原告のジェーン・ローがテキサス州連邦地方裁判所に訴えた「女性は妊娠を終わらせるかどうかを決定する権利を有し,よって中絶の権利は女性の基本的な権利である」に対して、ダラス地方検事ヘンリー・ウェードは「中絶を禁止することによって母体と胎児の生命を保護することは州の義務であり,責任である」と州法を擁護。

連邦地方裁判所は「中絶のほとんどのケース(母体の生命保護を目的とする以外の中絶手術)を犯罪とするテキサス州法は,憲法で保障されている女性のプライバシーの権利を侵害している」として「中絶を著しく制限するテキサス州法は違憲である」との判決を下した。

この裁判は、原告対検事の名をとって、「ロー対ウェード裁判」と言われている。

1973年連邦最高裁判所は、この判決を支持。今回、最高裁は49年ぶりにこの判例を覆し合憲とした。

その元となる裁判は、ミシシッピ州から高等裁判所に持ち込まれた裁判。ミシシッピ州では「ジャクソン女性保健機構」が長い間唯一の中絶ができる医院だった。2018年、州は、レイプや近親相姦を伴う場合を除いて、15週間後の中絶を禁止する法律を制定した。

「ジャクソン女性保健機構」とその医師の1人は、州法は違憲であるとして、連邦地方裁判所でミシシッピ州当局を訴えた。

連邦地方裁判所と第5巡回控訴裁判所は、ミシシッピ州の法律を阻止し、診療所を支持する判決を下した。
しかし、ミシシッピ州は最高裁判所に上訴した。

その訴訟の結果が最高裁で6月24日に下され、「中絶は憲法上の権利ではなく、州が中絶を規制する裁量を持つべきである」とした。

トランプ前大統領が任期中に保守派の判事3人を指名したことで、保守派6人、リベラル派3人と保守派が多数となっている。
判決も6対3で、過去の判決を覆した。

今回の判決を受け、南部や中西部を中心に20以上の州で、今後中絶が厳しく規制される見通しだという。

この判決を受け、グーグルなどの企業が中絶を違憲とする州からの移転や中絶のための一時的な移動をサポートすることを表明している。

テイラー・スイフトのツイート @taylorswift13 

著名人のTwitter一覧 Vraiety