カンヌ国際映画祭パルムドール、グランプリ他各賞一覧・本編動画クリップ付き

パルムドールを受賞したのは、『ザ・スクエア 思いやりの聖域』でも5年前に同賞を手にしたリューベン・オストルンド監督の『TRIANGLE OF SADNESS』。

審査委員長はフランスの俳優ヴァンサン・ランドン、審査委員にはインドの俳優ディーピカー・パードゥコーン、スウェーデンの俳優ノオミ・ラパスなど9人。

ロシアがウクライナに侵略した戦争中のカンヌ国際映画祭。豪華クルーズ船に乗り合わせたロシアの富豪オリガルヒ、イギリスの武器商人などの登場人物を配し、オストルンド監督流に皮肉を効かせた物語に票が集まったと思われる。

(シノプシスはカンヌ公式サイトより翻訳)

 

パルムドール

TRIANGLE OF SADNESS 

監督:リューベン・オストルンド

豪華クルーズ船が舞台。モデルのカールとニーヤはロシアの富豪オリガルヒ、イギリスの武器商人、そしてアルコール中毒でマルクスの言葉を引用する風変わりな船長がいる豪華クルーズに招待される。すべてがインスタ映えするように見える船上の世界。しかし、嵐が吹き荒れ、船長の7品目のディナーで乗客は船酔いしてしまう。船旅は大惨事で幕を閉じる。カールとヤヤは、億万長者たちと船の清掃員とともに無人島に置き去りにされたのです。釣りができるのは清掃員だけという状況で、階級制度は突然ひっくり返る。

グランプリ

CLOSE

監督:ルーカス・ドン

13歳の少年レオとレミの濃密な友情は、突然崩壊してしまう。何が起こったのか理解できず、レオはレミの母親であるソフィーに近づく。「クローズ」は友情と責任についての映画である。

STARS AT NOON

監督:クレール・ドゥニ

現代のニカラグアに取り残された若いアメリカ人ジャーナリスト(マーガレット・クオリー)は、謎めいたイギリス人男性(ジョー・アルウィン)に恋をしてしまう。しかし彼女はすぐに、彼が自分よりも大きな危険にさらされている可能性があることに気づく。
デニス・ジョンソンの小説からの映画化。

監督賞

DECISION TO LEAVE

監督:パク・チャヌク

ある男が山頂から転落死した。担当刑事のヘジュン(パク・ヘイル)は、死んだ男の妻ソレ(タン・ウェイ)に会いに行くが......。死んだ男の妻ソレに会いに来る。
「彼が山から帰ってこないと心配になるんです。このまま死んでしまうのではと心配になります」。
ソレは夫の死に対して動揺を見せない。悲嘆にくれる親族とは思えない彼女の行動に、警察は彼女を容疑者と見なす。ヘジュンはソレを取り調べる。張り込み中の彼女を観察していると張り込み中のソレを観察しながら、徐々に彼女への関心を高めていく。
一方、気難しいソレ。犯罪を疑われながらもヘジュンに対して大胆に行動する。
本心を隠している容疑者。その被疑者を疑い、欲望する刑事。二人の去就は。

脚本賞

『BOY FROM HEAVEN』

監督:タリク・サレ

漁師の息子アダムは、イスラム教スンニ派の中心地カイロにあるアル・アズハル大学で学ぶという究極の特権を与えられることになった。しかし、到着早々、大学の最高指導者である大イマームが急死し、アダムは宗教界と政治界のエリートが繰り広げる冷酷な権力闘争の手先となる。

審査委員賞

THE EIGHT MOUNTAINS

監督:シャルロッテ・ファンデルメールシュ、フェリックス・ヴァン・ヒュルーニンゲン

本作は友情の物語である。父親たちの足跡を消そうとする子供たちが男になり、紆余曲折を経て、いつも故郷に帰ってくる。ピエトロは都会から来た少年で、ブルーノは忘れられた山村の最後の子供だ。ブルーノは長年にわたって山に忠実であり、ピエトロは行ったり来たりしている。彼らの出会いは愛と喪失をもたらし、彼らの原点を思い起こさせ、ピエトロとブルーノが生涯の友となることの意味を発見するように、彼らの運命が展開されていく。

EO

監督:イエジー・スコリモフスキ

動物の目を通して見ると、世界は不思議なものだ。憂いを帯びた目をした灰色のロバのEOは、人生の道中で善人や悪人に出会い、喜びや痛みを経験し、運を災いに、絶望を思いがけない幸福に変える運命の歯車に耐えている。しかし、彼は一瞬たりとも無邪気さを失うことはない。

第75回記念賞

TORI AND LOKITA

監督:ジャン=ピエール・ダルデンヌ、リュック・ダルデンヌ

アフリカから単身渡航した少年と思春期の少女が、亡命先のベルギーで無敵の友情を発揮する。

最優秀女優賞

HOLY SPIDER

女優:ザーラ・アミル・エブラヒミ

監督:アリ・アッバース

イランの聖地マシュハドで起きた、風俗嬢の連続殺人事件を取材したジャーナリスト。
その犯人は「スパイダー・キラー」と呼ばれ、罪人を一掃していると信じている

 

最優秀男優賞

『ベイビー・ブローカー』

男優:ソン・ガンホ

監督:是枝裕和

古びたクリーニング店を営みながらも借金に追われるサンヒョン(ソン・ガンホ)と、〈赤ちゃんポスト〉がある施設で働く児童養護施設出身のドンス(カン・ドンウォン)。ある土砂降りの雨の晩、彼らは若い女ソヨン(イ・ジウン)が〈赤ちゃんポスト〉に預けた赤ん坊をこっそりと連れ去る。彼らの裏稼業は、ベイビー・ブローカーだ。しかし、翌日思い直して戻ってきたソヨンが、赤ん坊が居ないことに気づき警察に通報しようとしたため、2人は仕方なく白状する。「赤ちゃんを大切に育ててくれる家族を見つけようとした」という言い訳にあきれるソヨンだが、成り行きから彼らと共に養父母探しの旅に出ることに。一方、彼らを検挙するためずっと尾行していた刑事スジン(ぺ・ドゥナ)と後輩のイ刑事(イ・ジュヨン)は、是が非でも現行犯で逮捕しようと、静かに後を追っていくが…。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ヴァンサン・ランドン  審査委員長
俳優 フランス
 
レベッカ・ホール 
女優、プロデューサー、脚本家、監督 イギリス / アメリカ
 
ディーピカー・パードゥコーン
女優、プロデューサー インド
 
ノオミ・ラパス
女優 スウェーデン
 
ジャスミン・トリンカ
女優、監督  イタリア
 
アスガル・ファルハディ
監督、プロデューサー、脚本家 イラン
 
ラジ・リー
監督、脚本家、俳優、プロデューサー フランス
 
ジェフ・ニコルズ
監督、脚本家 アメリカ
 
ヨアキム・トリアー
監督・脚本家 ノルウェー