フランスCNC、男女平等促進へ新制度 女性起用基準未達の作品は助成金を10%減額

フランス国立映画映像センター(CNC)は、映画製作における男女平等を促進するため、主要ポストに一定数以上の女性を起用しない作品の助成金を10%減額する新制度を導入すると発表した。2027年から段階的に適用され、2030年までに主要ポストの40%を女性が占めることを目標としている。
CNCは、2027年1月1日以降に撮影を開始する作品を対象に、新たな助成制度を導入する。主要な管理職の40%以上を女性が占める作品には助成金を10%上乗せする一方、女性の起用が最低基準に達しない作品については助成金を10%減額する。2019年から運用してきた「パリティ・ボーナス」も見直され、従来のポイント制に代わり、対象職種に女性を何人起用したかを基準とする制度へ変更される。

今回の制度改正の背景には、2024年の男女平等に関する年次報告書で、パリティ・ボーナスの対象となった作品が全体の34%にとどまり、女性監督作品の割合も24%と2019年以来の最低水準となったことがある。助成金減額措置は2027年から2030年にかけて段階的に導入され、製作者が新制度へ対応できるよう移行期間が設けられる。また、CNCは助成審査委員会の男女同数化や、審査員の男女比が均等な映画祭への支援、撮影現場での性暴力防止策なども進めている。

この方針は、2025年のカンヌ国際映画祭で当時の文化相ラシダ・ダティが発表し、その後CNCのガエタン・ブリュエル会長も改めて推進する姿勢を示した。欧州の映画支援機関の中でも、男女平等を助成制度と直接結び付ける取り組みとして位置付けられており、映画製作現場における人材登用のあり方に影響を与えることになりそうだ。

参照:Screen Daily