韓国第2位のロッテシネマと第3位のメガボックスによる映画館チェーン統合計画が、約1年にわたる協議の末に白紙となった。韓国映画市場の再編につながる可能性があった計画は実現せず、3大シネコンによる競争が継続することになる。
ロッテショッピングは7月1日、メガボックスの親会社コンテンツリー中央との基本合意書(MOU)を6月30日付で終了したと発表した。統合が実現すれば、両社は国内スクリーンシェア約50%を占め、業界首位のCJ CGVを上回る韓国最大の映画館チェーンとなる見通しだった。しかし、報道によると、統合後の資金調達方法をめぐる協議がまとまらず、計画は打ち切られた。
統合交渉の背景には、メガボックスを傘下に持つ中央(チュンアン)グループの経営悪化がある。同グループは6月、中核子会社5社を対象とする会社更生手続きを申請し、メガボックスや映画配給会社プラスMエンターテインメントも対象となった。一方、ロッテカルチャーワークスは韓国の主要シネコン3社で唯一、2026年第1四半期に営業黒字を計上しており、統合断念後は劇場設備の刷新やミュージカル、イマーシブシアターなどのコンテンツ拡充を進める方針と報じられている。
今回の統合計画は、コロナ禍以降の韓国映画市場の低迷を受け、上映環境への投資や競争力のあるコンテンツ確保を通じて映画産業の活性化を目指す構想として打ち出されていた。しかし、計画の白紙化により、CJ CGV、ロッテシネマ、メガボックスの3社は従来どおり競争を続けることになる。韓国映画市場では2026年上半期に興行収入と入場者数が前年同期を上回るなど回復の兆しも見え始めている。ロッテシネマは設備投資や上映コンテンツの強化を進める方針であり、3社による競争は今後も続くことになりそうだ。
参照:Screen Daily