パラマウント・スカイダンスの法務責任者マカン・デルラヒムが、ワーナー・ブラザース・ディスカバリー買収に反対する一部の声について「反ユダヤ主義的見解に基づく」と発言した。大型合併をめぐり、業界内外で反発が出る中、政治的な論点も浮上している。
パラマウント・スカイダンスの法務責任者であるマカン・デルラヒムは、ロサンゼルス・タイムズのインタビューで、デヴィッド・エリソン率いる同社によるワーナー・ブラザース・ディスカバリー買収に対する批判の一部について、「恐怖を煽る政治的キャンペーン」であり、「反ユダヤ主義的見解に基づくものもある」と主張した。一方で、具体的にどの反対派を指すのかについては説明していない。
同買収をめぐっては、すでに5500人以上の映画監督や俳優らが反対声明に署名しており、米下院民主党議員もカリフォルニア州司法長官ロブ・ボンタに対し慎重な審査を求めている。デルラヒムは本取引について、雇用創出や映画制作の活性化につながると強調し、エリソンがクリエイティブ出身の経営者である点を評価した。また、独占禁止法上の問題についても否定し、「事実と法、経済に照らせば違反は認められない」と述べた。
今回の発言の背景には、映画業界と政治の緊張関係がある。2025年には「Film Workers for Palestine」がイスラエル関連機関との協働を拒否する誓約を呼びかけ、パラマウント側がこれを批判するなど、イスラエル・パレスチナ問題をめぐる対立が映画業界にも波及している。巨大メディア企業の再編が進む中、本件は映画産業における政治とビジネスの関係を改めて示す事例となっている。
参照:Variety