インドの映画監督・プロデューサー120人超が、国内インディペンデント映画の劇場公開機会、流通経路、配信サービスでの可視性の向上を目的とする団体を設立した。劇場公開の縮小と配信環境の変化を背景に、作り手による組織的対応が進んでいる。
新団体「インディペンデント・フィルムメーカーズ・アソシエーション・オブ・インディア(IFAI)」は、カンヌ国際映画祭で発表された。
俳優兼プロデューサーのアンシュマン・ジャーや監督デヴァシシュ・マキジャらが参加し、上映機会、配給、政策提言、観客開発など複数分野での改善に取り組むとしている。
設立の契機となったのは、カヌ・ベール監督『Agra』が直面した上映機会の制限である。同作はカンヌで高い評価を得ながらも上映回数や劇場側の支援が限定的にとどまり、インドのインディペンデント映画映画の構造的課題を象徴する事例とされた。
創設メンバーは、「インドのインディペンデント映画は制度に支えられているのではなく、しばしば制度に抗いながら生き延びていると気づいた。必要だったのは、集団としての声だった」と指摘している。
団体にはアールティ・カダヴ、アランクリタ・シュリヴァスタヴァ、ナンディタ・ダスらが参加し、ワークショップやメンタープログラム、コミュニティ活動も展開し、新たな才能の育成を目指す。
劇場公開の縮小や配信プラットフォームの選別強化が進む中、IFAIはインドにおける多様な映画表現の維持と制作環境の改善を目指す取り組みとなっている。
参照:Variety