木村太一監督の『FUJIKO』が、第28回ファー・イースト映画祭で最高賞にあたる観客賞を受賞した。観客投票により同作が国際的な支持を集めたことが示された。
イタリア・ウディネで開催された第28回ファー・イースト映画祭で、木村太一監督の『FUJIKO』がゴールデン・マルベリー賞を受賞した。同作は1970〜80年代の日本を舞台に、激動の時代を生きる女性が自らの生き方を模索し、困難を乗り越えながらも力強く歩んでいく姿を描いたヒューマンドラマである。片山友希、リリー・フランキーらが出演し、監督が自身の“母の人生”と真正面から向き合い生まれた渾身作。
第2位にあたるシルバー・マルベリー賞は、キム・ジョンウ、キム・シンワン、チョ・チョルヨンによるドキュメンタリー『The Seoul Guardians』が受賞した。同作は2024年12月3日に韓国・ソウルで発生した戒厳令宣布とそれに対する市民の抗議行動を記録した作品である。また同作は『FUJIKO』とともに批評家賞(ブラック・ドラゴン賞)も受賞している。
映画祭では12カ国から75作品が上映され、ワールドプレミアや国際プレミアを含む多様な作品が集まった。来場者数も前年から増加し、約7万人が上映や関連イベントに参加したという。映画祭ディレクターのサブリナ・バラチェッティは「アジア映画のスターや大作が揃い、地域の多様な才能を祝う作品が集まった。連日満席が続いた」と述べ、「今回の受賞結果はアジア映画の力強さを示している」と語った。