映画芸術科学アカデミー(AMPAS)は、演技部門および国際長編映画部門に関するアカデミー賞の規定および応募資格の変更を発表した。約100年の歴史の中でも重要な制度改定となる。
今回の変更により、演技部門(主演・助演ともに)では、同一俳優が同一部門で複数の演技によってノミネートされることが可能となる。複数の出演作が得票上位5位に入った場合、それぞれが候補となる。従来は最も得票数の多かった1作品のみが対象とされていたが、この規定が撤廃され、他部門と同様の運用に改められた。
国際長編映画部門にも大きな変更が加えられた。従来は各国・地域が選出した公式代表作品のみが応募可能だったが、今後は特定の国際映画祭で主要賞を受賞した非英語作品も応募できる。
対象となるのは、ベルリン国際映画祭(金熊賞)、釜山国際映画祭(最優秀作品賞)、カンヌ国際映画祭(パルム・ドール)、サンダンス映画祭(ワールドシネマ部門審査員大賞)、トロント国際映画祭(プラットフォーム賞)、ヴェネツィア国際映画祭(金獅子賞)である。
さらに同部門では、これまで国や地域がノミネート主体とされてきたが、今後は作品そのものがノミネート対象として扱われる。賞は引き続き監督が代表して受け取るが、トロフィーの銘板には監督名が記載されるようになる。これまで国際長編映画部門の受賞は国単位で扱われ、監督個人の受賞歴には含まれてこなかった。
加えて、アカデミーはAIの使用に関する基準も明確化した。演技部門では「人間によって実際に演じられたことが証明できる」パフォーマンスのみが対象となり、脚本部門でも人間が執筆した作品のみが対象とされる。
参照:Deadline