『マイケル』続編の行方 分割案と再構成の影響

マイケル・ジャクソンの伝記映画『マイケル』で続編構想が浮上している。公開直前の段階で判断は保留されているが、制作過程での方針転換が作品の内容と位置づけに影響を与えていることが焦点となっている。
『マイケル』は当初単独作品として企画されたが、再撮影や公開延期を経て分割案が検討されるようになった。監督のアントワーン・フークアやプロデューサーのグレアム・キングらは続編の可能性を示唆する一方、脚本家ジョン・ローガンによる続編脚本は未完成であり、最終判断は公開後の反応に委ねられている。

制作の背景には内容面での大幅な再構成がある。当初、フークアはジャクソンの評価を傷つけた児童性的虐待疑惑に正面から向き合う、よりドラマ性の強い作品を目指していた。しかし、過去の告発者との和解により今後の商業作品で彼を描かないことが保証されていたため、この描写は問題となった。
再構築後は、キングが音楽とパフォーマンスに軸足を置く前向きな作品へと方向転換を推し進めた。作品は1984年のヴィクトリー・ツアーまでを描く構成となり、批評的評価が分かれるなかで、興行性を重視した再設計が行われている。

配給はライオンズゲートとユニバーサル・ピクチャーズが担当し、世界興収1億5000万ドル規模のオープニングが見込まれている。キャスト再集結に伴うスケジュールや制作費の課題が残る一方で、成功次第では続編制作へのインセンティブは高い。だが、スキャンダルを扱わない方針のもとで晩年をどのように描くかという問題は依然として残されており、伝記映画における表現と商業性のバランスが問われている。

参照:The Hollywood Reporter