教皇フランシスコの遺志を継ぐ映画『Aldeas』、死去1周年にバチカンで世界初上映

マーティン・スコセッシが監修した映画『Aldeas』が、教皇フランシスコの死去から1年となる4月21日にバチカンではじめてプライベート上映される。
宗教的理念と映画制作を結びつけた社会的プロジェクトとして、その意義が問われている。
『Aldeas』はイタリア、インドネシア、ガンビアなど複数地域で撮影され、教皇フランシスコの生前最後の未公開映像証言を含む作品である。上映は教皇が創設した教育運動Scholas Occurrentesによってバチカンで行われる。

作品はコミュニティが自らの物語を映画として創造・共有するという理念を軸にしている。スコセッシもシチリアの祖父の故郷で若者と映画制作に関わり、プロジェクトの実践的側面に参加している。
教皇フランシスコは本プロジェクトについて、人間の社会性や葛藤、人生の本質に迫る詩的かつ変革的な試みであると位置づけている。

また、スコセッシは在位中の教皇と複数回面会し、2023年には教皇主催の国際会議、Global Aesthetics of the Catholic Imagination conferenceに参加してカトリック信仰と芸術の関係を議論している。こうした背景のもと、教皇は『Aldeas』の監修をスコセッシに託し、芸術・精神性・人間性に関する両者のビジョンを本作に反映させた。
また作品にはジュゼッペ・トルナトーレ やバボー・シーセイ、ハッピーサルマら多地域の表現者が参加している。資金は国際的な寄付による独立体制で賄われ、収益はプロジェクトの継続に再投資される仕組みである。

 

参照:Deadline