全米脚本家組合(WGA)はスタジオ側との新たな最低基本契約(MBA)で暫定合意に達した。契約期間は4年とされ、医療・年金制度への大規模な資金拠出が盛り込まれた。
今回の合意では、従来3年が通例だった契約期間が4年に延長された。WGAは強硬姿勢を示していたが、交渉期限(5月30日)を前に合意に至った。関係者によると、この合意は双方にとって妥協点とされている。
特に焦点となっていた医療保険と年金制度については、契約期間中に総額3億2100万ドルが拠出される見通しとなった。
これらの制度は財政的な課題を抱えており、資金確保が急務とされていた。最低賃金の10.5%引き上げ、残余金(リザイデュアル)の改善、配信ヒット作品に対するボーナス増額(従来の50%から75%へ)なども合意内容に含まれる。今回の合意は組合員の承認を経て発効する見込みであり、今後の俳優組合や監督組合の交渉にも影響を与える可能性がある。
一方で、AIを巡る脚本の利用に関する追加報酬については大きな進展は見られなかった。スタジオが保有する知的財産を自社のAIモデルの学習に使用する場合、追加報酬の確保は難しいとされる。
ただし、スタジオが外部の生成AI企業に素材を提供する場合には組合への通知義務が課される。今後は組合員による批准が必要となるが、WGA西部支部の職員は別の労働契約を巡ってストライキを続けている。
2023年ほどの一致した支持が得られるかは不透明だが、長期の失業を背景に、対立回避の意向も指摘されている。