ロヒンギャ語初の長編映画『LOST LAND/ロストランド』、レッドシー国際映画祭最高賞受賞

サウジアラビア・ジッダで開催された第5回レッドシー国際映画祭は木曜日夜に閉幕し、藤本明緒監督の映画『LOST LAND/ロストランド』が長編映画部門最優秀賞にあたるゴールデン・ユスル賞を受賞した。同作はロヒンギャ語による初の長編映画で、ミャンマーで迫害を受けた兄妹がマレーシアに住む叔父を目指して逃避行を続ける様子を描く。また、ほとんどが難民の経験を持つキャストを起用している。

『LOST LAND/ロストランド』は今年、ヴェネツィア国際映画祭ホライズンズ部門でワールドプレミアを迎え、審査員特別賞を受賞している。レッドシー国際映画祭の長編映画部門では、審査委員長を務めたショーン・ベイカーが授賞式で藤本監督にトロフィーを手渡した。受賞により、賞金10万ドルが贈られた。

木曜日夜の授賞式では、英国人俳優アンソニー・ホプキンス、イドリス・エルバ、米国人映画監督ダーレン・アロノフスキー、サウジアラビア人監督のアハド・カメルに功労賞が贈られた。会場にはジョニー・デップらが出席した。

シルバー・ユスル賞(長編映画部門)は、パレスチナ人監督シェリエン・ダビスの『All That’s Left of You』が受賞し、賞金3万ドルが授与された。最優秀女優賞は『愛の世界』のソ・スビン、最優秀男優賞は『Yunan』のジョージ・ハバズが受賞した。短編映画部門の最優秀賞は、サイード・ザガ監督の『Coyotes』に贈られた。

参照:Variety