トランプ氏の関税発言と国境の混乱がアメリカン・フィルム・マーケットに影を落とす

ロサンゼルスで開催中のアメリカン・フィルム・マーケット(以下、AFM)には、国際的な映画業界関係者が多数集まっている。しかし、米国入国時の手続きや移動に不安を抱く参加者は例年以上だ。

連邦政府の部分的閉鎖に伴い、空港での運航混乱も表面化している。連邦航空局は、10月26日に ロサンゼルス国際空港への便で航空交通管制官の人員不足を理由に一時着陸制限を実施したと報告。また、遅延は全国的に増加しており、閉鎖が続けば更なる混乱が予想されると警告している。

加えて、ドナルド・トランプ大統領は5月に「外国で制作された映画に100%関税を課す」と表明。映画産業の海外流出を国家安全保障上の脅威と位置づけた。
しかし、ホワイトハウスは「最終決定には至っていない」と説明しており、実施の詳細は未発表だ。

こうした状況下でも、AFMの参加者数は高く、対面での商談を重視する動きが鮮明になっている。映画・映像業界の国際取引は複雑化しているが、業界関係者にとってロサンゼルスは依然として重要な拠点であり、入国や関税に関する不確実性にもかかわらず、多くの関係者が現地に集まっている。

参照:The Hollywood Reporter