11月4日に行われたニューヨーク市長選で、民主党のゾーラン・マムダニ氏が勝利を収めた。トランプ政権第2期下で民主党が挙げた初の大きな勝利となり、ハリウッドのリベラル層の間でも注目が集まっている。
マムダニ氏は34歳。映画監督ミーラー・ナーイル(『モンスーン・ウェディング』『The Namesake』)を母に持ち、クイーンズ出身の州議会議員として活動してきた。ムスリム系、南アジア系、Z世代、進歩派民主党員らの幅広い支持を得て、元州知事アンドリュー・クオモ氏や共和党候補カーティス・スリワ氏を破った。
選挙戦ではTikTokを活用した動画やボリウッド風のビジュアルなど、若年層向けの斬新なキャンペーンを展開。草の根の現場活動とSNS戦略を組み合わせ、「反トランプ」を象徴するメッセージを訴えた。勝利演説では「トランプ大統領、見ているなら音量を上げてくれ」と挑発的に呼びかけ、喝采を浴びた。
スパイク・リー、マーク・ラファロらが彼を支持する一方、イスラエルをめぐる発言などで論争も抱える。ハリウッド内では、マムダニが進歩派の象徴となるのか、それとも分断を生む存在となるのか、見極めようとする動きが広がっている。