イギリス最大級の音楽祭「グラストンベリー・フェスティバル」で、英パンクデュオ「ボブ・ヴィラン」が観客に「イスラエル国防軍(IDF)に死を」と叫ばせたことが波紋を広げている。BBCがこのパフォーマンスを生中継したことも問題視され、英政界や団体から説明責任を問う声が相次いでいる。
キア・スターマー首相は「ヘイトスピーチであり、BBCにも責任がある」と非難。BBCは「中継を中断すべきだった」とする声明を出し、今後の対応指針を見直す方針を示した。
同フェスではアイルランドのヒップホップグループ「ニーキャップ」も挑発的なパフォーマンスを行い、首相への罵倒などが問題視された。両グループの発言を受けて、地元警察は刑事捜査を開始している。
一方、ボブ・ヴィランのボーカルは「言うべきことを言った」と主張し、米国からのツアービザは取り消された。米政府は「憎悪を称賛する者は受け入れない」と表明している。
なお、こうした政治的言動で注目を集めている「ニーキャップ」を追ったドキュメンタリー映画『KNEECAP/ニーキャップ』が、8月1日にアップリンク吉祥寺・アップリンク京都ほか全国で公開される予定であり、その言動と背景に関心が高まりそうだ。