彼が愛したケーキ職人

無名の若手イスラエル人監督が手がけた低予算映画が、カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭でワールドプレミアされるやいなや、観客から総立ちの拍手喝采で絶賛され、エキュメニカル審査員賞を受賞する快挙を成し遂げた。その後も70以上の国際映画祭で上映され、エルサレム映画祭編集賞など数多くの映画賞を受賞。悲しみに暮れる男女を繊細に描いたエモーショナルなドラマは、世界中で広く受け入れられた。

ベルリンでカフェを営むトーマスは、イスラエルから出張でやってくる妻子あるなじみ客のオーレンと急接近。しかし、1ヶ月でベルリンに戻ると言っていたはずのオーレンから、いつまでたっても連絡が来ない。実はオーレンはエルサレムで事故に遇い、すでに亡くなっていたのだ。
オーレンの妻アナトは、休業していたカフェを再開させ、多忙な日々を送っていたが、観光客としてやってきたトーマス。ベルリンからやってきたことを知り一瞬戸惑うものの、職探しをしているというトーマスを雇い入れることに…。

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